前回に引き続き、2015年10月にワイオミング州のイエロー・ストーン国立公園を旅した際の旅行記を書いてみたい。(前回の記事はこちら)なお、改めてこの旅行記は天候に恵まれた場合のケースで、10月のイエロー・ストーンは積雪に見舞われる場合もあることをご留意頂きたい。
イエロー・ストーン二日目は、サウス・エントランスから一気に北上し、最も北にあるマンモスカントリーへ。ここは、公園内で唯一年中開いているエリアで、本格的な冬になると、スノー・モービルなどのアクティビティも楽しめるそうだ。このエリアの目玉はTerrace Mountain(テラス・マウンテン)。地底から吹き上がった温泉に含まれる石灰成分が、長い間に何重にも積み重なって段丘を形成したものだ。間欠泉と同様、色々な大きさや形のものがあり、レンタカーで回ってみると楽しい。なお、この日は朝方から摂氏10度以上に気温が上がらず、風も強かったため、フリースとダウン・ジャケットが必須だった。
その後、ルーズベルト・カントリーを経て南に向かい、イエロー・ストーンの名前の由来にもなっているイエロー・ストーン大峡谷があるキャニオン・カントリーへ。このエリアの見所は、落差94mもあるLower Fall(ロウアー滝)で、峡谷に沿っていくつか作られているトレイルから、滝のすぐそばまで歩いていけるので、ぜひトレイルに挑戦し、滝の大迫力を堪能して頂きたい。写真は、滝の上部に接近できるBrink of Lower Fall Trailの終点。
ということで、10月上旬であれば、イエロー・ストーン国立公園の主な見所は、自力で回ることができる。次に、僕達の様にジャクソン・ホール空港を起点に旅行される方には、ぜひ足を伸ばすことをお勧めいしたいのが、イエロー・ストーンの南にあるもう一つの国立公園、グランド・ティトン国立公園だ。
イエロー・ストーン程の規模はないものの、グランド・ティトンの魅力は、何と言ってもティトン山脈の山々の美しさ。山々に近づくティトン・パークロードは10月上旬であればまだ開いているので、ぜひリー・レイクやジェニー・レイク等の湖まで足を運び、湖面というキャンバスに、山々の威容が鏡の様に写り込むのを楽しんで頂きたい。(余談だが、このグランド・ティトン国立公園は僕の好きな登山漫画の「岳」の序盤の舞台でもある。)
更に余裕のある方は、湖周辺にいくつもあるトレイルでハイキングするのもいいと思う。動物や野鳥に出会うには人が少ない早朝がお勧めで、僕達が歩いたLeigh Lake Trail(リー・レイク・トレイル)ではトレイルを鹿に塞がれるといったハプニングにも出会えた。但し、オフ・シーズンの早朝というのは逆に言うと、下手すれば自分たちしかいない程人が少ないので、クマ対策は十分にする必要がある。僕達も当初は、Leigh Lake Trailを全て歩く予定だったのだが、ベアスプレーを持っていなかったため、頻繁に現れる「クマ注意」の看板も考慮して、上の写真を撮って途中で戻ってきたのだった。
アメリカ生活の間に、アメリカの国立公園はいつくか回ったが、その圧倒的な規模と、何日いても飽きないバラエティーで、イエロー・ストーン国立公園とグランド・ティトン国立公園は最もお勧めだ。この記事が、10月上旬に旅行を検討されている方にとって、少しでも参考になっていれば、著者としては非常に嬉しい。
最後に、10月上旬といっても、各カントリーのビレッジにあるレストランは団体ツアー客等で非常に混雑しているので、見所を回るのにより多くの時間を割きたいのであれば、カップラーメン等のインスタント食品を持参するのがお勧めだ。一部のショップやカフェテリアではお湯の出る機械も用意されていた。
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