アメリカ南部テキサス州を代表する料理、テキサスバーベキュー。日本の様にグリルするのではなく、肉をスモークすることで独特の風味が味わえるのが特徴だ。以前の記事で、そんなテキサスバーベキューを日本で味わえる店として、横浜のタップルームを紹介したが、前回の訪問時はランチタイムということで食べられるメニューに限りがあった。今回、ディナーで再訪する機会を得たので、改めて紹介してみたい。
前回の記事はこちら↓
日本でテキサスバーベキューが食べられる店 横浜・タップルーム
夜空にイルミネーションが煌く港町、横浜。その横浜で明治時代のレトロな街並みを今に残すエリア、馬車道の一角にタップルームはある。
週末の夜に行くと、一階から三階まであるお店は、アメリカ人と思しきグループを含めて多くのお客でにぎわっていた。訪問客の多くは、テキサス出身であるオーナーが伊豆の修善寺のブルワリーで作っているというオリジナルのビールを飲んでいて、店には笑顔が広がっている。
前回の訪問時には、ランチタイムということで、私がテキサスバーベキューの王様だと思っているメニュー、牛肉のブリスケット(肩バラ肉)が無かったが、今回は無事に注文できた。
見た目はテキサスで見るブリスケットそのもの。味については、他のメニュー同様、本場と比べると食感がパサパサした感じがあるが、専用のバーベキューソースをつけて食べれば、十分に美味しい。
そして、今回の訪問で最も気に入ったのが、スモークソーセージ。テキサスでは、ブリスケット、ポークリブ、ソーセージの三つのメニューがTexas Trinity(三位一体)と呼ばれる程、ソーセージもテキサスバーベキューの代表的なメニューなのだが、タップルームのソーセージは、ソーセージの香ばしさにスモーキーな風味がよく加わっていて、おススメの味だ。
ちなみに、テキサス州ヒューストンの地元新聞であるHouston Chronicleの2016年3月25日付の記事、5 things newbies should know about Texas barbecue(新参者がテキサスバーベキューについて知るべき5つのこと)によると、一口にテキサスバーベキューと言っても、三つの種類があるそうだ。
まず、ヒューストン等のテキサス東部スタイルは、豚肉を中心としており、トマトや酢をベースとしたソースも特徴だという。一方、オースティンやダラス等のテキサス中央部のスタイルは、牛肉、特にブリスケットを重んじており、その地域に多いドイツやチェコ系の移民が持ち込んだスモーク技術が使われているのだという。また、サンアントニオ等のテキサス南部では、メキシコ系テキサス人の伝統であるバルバッコア、牛の頭を丸ごと地下のピットで料理するスタイルが使われているそうだ。それぞれのテキサスバーベキューのメニューを食べる際に、それがテキサスのどの地域で人気なのか知ってから食べると、より味わい深いだろう。
そして、今回の訪問で意外なヒットだったのが、バーベキューピザ。小さく切ったテキサスバーベキューが、四角いピザにトッピングされているメニューで、牛肉も豚肉もこんがり焼けたチーズとよく合う。本場テキサスではそんなメニューは見たことはないが、テキサスバーベキューとピザがマッチすることがわかった嬉しい瞬間だった。
ディナーまで食べて、筆者としては、横浜タップルームではテキサスバーベキューの魅力が十分に味わえると考えている。テキサスバーベキューを食べたいけれど、テキサスまで行くのは遠い、そんな方はぜひ横浜まで足を運んで頂きたい。
最後に今回の訪問に付き合ってくれた同じくテキサス好きの友人夫妻に感謝しています!ありがとうございました!!
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