日本未進出のテキサス州のこだわりハンバーガー① Fuddruckers

日本でハンバーガーと言えばかつては、お手軽なファーストフードというイメージが強かったが、最近ニューヨーク発のハンバーガー、シェイク・シャックが日本に上陸して、素材へのこだわりを武器に人気を広げているなど、多少高くても品質の高いハンバーガーへの需要が高まっているようだ。一方、ここアメリカ南部テキサス州には、ハンバーガーが大好きな地元の人々に支えられ、未だ日本には進出していないこだわりのハンバーガー店がいくつも存在する。今回から、不定期でそんなご当地ハンバーガーを紹介してみたい。

第一回は、いかにもテキサスらしく、個人的には最も印象深いFuddruckers(ファドラッカーズ)だ。IMG_0785

ファドラッカーズは1979年にテキサス州が誇る観光地サンアントニオで創業し、現在ではアメリカ南部を中心に、アメリカ全土にチェーン展開し、ヨーロッパや中南米、中東の一部にも進出している。お店のキャッチフレーズは、”World’s Greatest Hamburgers”(世界で最も凄いハンバーガー)だ。

ファドラッカーズの特徴は何と言ってもハンバーガーの大きさだ。店の入り口のすぐ横には、看板メニューであるWorld’s Greatest Hamburgers用の肉が1/3ポンド、1/2ポンド、2/3ポンドと三種類分並べられている。最も大きい2/3ポンドは日本の単位で約300グラムだ。ステーキハウスと同様に、注文の前に肉の具合が確認できるのと、肉の下にはビールが並べられているのが、いかにもテキサスらしい。IMG_0786

2/3ポンドのハンバーガーは、単品で約9ドル、そこにチーズ等のトッピングや、フライドポテト等のサイドメニュー、そして、ドリンクをセットにすれば、価格は税込みで15ドル以上になる。レタスやオニオン、ピクルス等の野菜は自分で好きなだけ乗せられるとは言え、ハンバーガーにしてはかなり高めだ。しかしその分、注文を受けてから焼き始める肉を中心に、素材や調理法には徹底的にこだわられており、食べた後の満足感はハンバーガーを食べたというより、ステーキ等の肉料理を堪能したという感覚に近い。IMG_0789

また、店内の雰囲気もファーストフード店というよりは、ちょっとしたレストランの様に落ち着いている。何故か今やテキサス州以外ではほとんど見かけない地元の石油会社、TEXACO(テキサコ)の古い型の給油機が店内に無造作に置いてあるのも、テキサスならではだ。IMG_0787

テキサスの人々はよく、”Everything is bigger in Texas(テキサスでは何でも他よりデカい)”という言葉を口にする。そこで、ハンバーガーも他よりデカくなるというわけだが、決してただデカいことだけを売りにしているわけではない。テキサスの人々がその言葉を口にする時、そこには自分たちの豪快なスタイルに対する強い自信の様なものも含まれていると思う。ファドラッカーズのハンバーガーが、World’s Biggest Hamburgersではなく、World’s Greatest Hamburgersという名前になっているのもそそうした自信の一つの表れではないだろうか。

小さな島国である日本に、デカくて、かつ、すごいハンバーガーが進出したら、日本人にどう受けられるのかを想像すると楽しみになってくる。

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