テキサス州の州花ブルーボネットについての意外な事実

日本で春を感じる花見と言えば桜だが、テキサス州では、テキサス州の州花Bluebonnet(ブルーボネット)を愛でることが春の風物詩となっている。そもそもテキサス州は多くが亜熱帯性気候で、我らがヒューストン周辺は日本で言えば奄美大島と同じ緯度なので、年中温暖で、日本の様に四季折々の自然を味わうという感覚は余りない。しかし、3月中旬から4月のブルーボネットの季節だけは、ブルーボネットがそこら中に咲き誇り、春の到来を感じることができるのである。IMG_1517

テキサス州にはいくつもブルーボネットの名所があるが、ヒューストン近郊で言えば、ヒューストンから北西に70マイル程北西に行ったところにあるBrenham(ブレナム)という街は、テキサス中央部のブルーボネット地帯の中心として知られ、まさに見渡す限りのブルーボネットを楽しむことができる。IMG_1523

そんなブルーボネットが何故テキサス州の州花になったかについて、ヒューストンの地元の新聞であるHouston Chronicleの過去の記事に、意外な事実が明らかにされていたので、ここで紹介してみたい。

Houston Chronicleの2008年3月23日付の記事How bluebonnets became state flower(どうやってブルーボネットがテキサスの州花になったか)によると、事の経緯はこうである。

20世紀の初め、テキサスでは男女間の激しい争いがあった。今以上にマッチョイズムが強かった男性の州議会議員たちは、たくましいサボテンや当時南部の主要産業であった綿花こそ、テキサスの州花にふさわしいと考えていた。それに対して、National Society of Colonial Dames of America(全米植民地婦人会)を中心とした女性達は、当時バッファロー・クローバーと呼ばれていたブルーボネットの一品種、Lupinus subcarnosusこそ、テキサスの州花にふさわしいと主張したのだ。クローバーというかわいらしい響きと、バッファローという強さの象徴が両立する呼び名は、確かに人当たりが良くたくましい、テキサスの女性のイメージに合致する。結果、紳士たらんとした男性達は、女性の望みを叶え、Lupinus subcarnosusは1901年にテキサス州の州花となった。

そして、話はこれでは終わらない。実はかわいらしいLupinus subcarnosusに対して、より大きく頑丈なLupinus texensisというブルーボネットの品種もあり、一部の人々はこの品種こそテキサスの精神を象徴するにふさわしいと主張し続けていた。そして何とそれから70年もの時を経て1971年、州議会は州花に関する法律を改正し、Lupinus subcarnosusとLupinus texensisを含む全てのブルーボネットの品種をテキサス州の州花として指定したのである。

こうしてブルーボネットにまつわるテキサスの歴史をひもとくと、この美しさとたくましさの両方を兼ね備えた花もまた違った見え方がしてこないだろうか。IMG_1530

春にテキサス州を訪れる方はぜひ道端に咲くブルーボネットを探して頂きたい。

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投稿者:

Alamo

著者:Alamo アメリカ南部テキサス州に4年間在住。アメリカ南部の魅力を色々な視点から紹介できればと思っています!

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