伝説のテキサス・バーベキュー Salt Lick(ソルト・リック)BBQ

日本でバーベキューといえば、屋外に友人や家族で集まり、肉や野菜をグリルで焼いて食べることをイメージすると思う。しかし、ここテキサスで、バーベキュー、特にテキサス・バーベキューと言った場合は、意味するものは少々違う。専用のくぼみ(Pit)を用意して時間をかけていぶし、スモーキーになった肉の旨みを味わうという特別なものだ。今回は、そんなテキサス・バーベキューの伝説的なお店を紹介したい。

テキサス州の州都オースティンから南西の郊外、Driftwoodと呼ばれる小さな村の田舎道を車で走っていくと、目の前にぶどう畑と目立つ看板が見えてくる。テキサス州中、更には州外からも訪問客を集める超人気のバーベキューレストラン、Salt Lick BBQだ。IMG_1359

このレストランは、1967年にDriftwoodに住むサーマン・ロバーツ氏と彼の妻で日系人のヒサコさんが自らの牧場で始めたもの。最初は週末のみ、木曜夜に作り始めたバーベキューが売り切れるまで販売するつもりがすぐに大きな人気を博し、遂には通年営業のバーベキューレストランとして営業する様になる。現在でも、お昼前になると、店の入り口に行列ができる程の人気だ。IMG_1357

店に入ると早速、肉がいぶされたいい匂いが漂ってくる。匂いに連れられてその方向に目を向けると、そこには、バーベキューをいぶすための巨大なくぼみ(Pit)がどんと構えている。Pitの下部には、巨大な炭が豪快に並べられ、炭と炭の周囲に配された木片から巻き上がる煙が、同じく豪快に並べられた各種の肉を包んでいる。見ているだけでよだれが出てきそうな光景だ。IMG_1350

席について私達は看板メニューのサーマンズ・チョイス(16.95ドル)をオーダーする。ブリスケット(肩ばら肉)、ポークリブ(骨付きあばら肉)、ソーセージのセットでバーベキューの魅力が堪能できるセットだ。あのPitでじっくりといぶされただけあって、どの肉もスモーキーで美味しい。私は、バーベキューは何といっても、ブリスケットが主役だと考えているが、ブリスケットは下手な店で食べると、いぶされる過程で水分が抜けすぎてパサパサになっていることもある。しかし、ここのブリスケットはしっかりと水分が残り(アメリカ人はMoistと表現する)、専用のバーベキューソースをつけて食べると、とてもジューシーだ。IMG_1354

そして、Salt Lickのもう一つの魅力は、牧場でそのまま営業されていること。都市の喧騒から離れ、田舎の空気を吸いながら食べるバーベキューはそれだけで美味しい。しかもお店の横にはブドウ畑とワイナリーがあり、バーベキューと一緒に自家製のワインも楽しむことができる。IMG_1352

テキサス州を代表する料理であるテキサス・バーベキュー。その中にあって、親子二代でその味を守り続けるSalt Lickは象徴的な存在だ。オースティンまで来ることがあれば、ぜひ丘陵の中に牧場が広がるエリアに車を走らせ、伝説のバーベキューを味わって頂きたい。

そして、このレストランを紹介してくれた友人夫妻に感謝しています!ありがとう!!

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